The Ethics and Aesthetics of Perfection and Imperfection

The Aesthetics of Perfection and Imperfection is a multi-year, international, interdisciplinary project involving a conference at the University of Tokyo, journal articles, and a book collecting original essays on the field to be published by a leading academic press.

This conference is supported by JSPS Kakenhi grant number 16K02109.

島根大学法文学部のPeter Cheyne(チェイニ)博士は美学に関する学際的学会「The Aesthetics of Perfection and Imperfection East and West」を企画・開催した(2017414-16日、於:東京大学)。チェイニ氏は中心企画者であり、講演にはロードアイランド造形大学(RISD)、ダーラム大学,、南京大学、東京大学、名古屋大学などから10名、また50人の聴講者が訪れた。
美学会会長の吉岡洋教授(京都大学)が開会の辞を述べ、現代社会において完全性と不完全性の概念を重視する必要性や、現代社会がもたらす問題に対処するための、人文学における学際研究の重要性を強調した。
基調講演は斎藤百合子教授(RISD)が行った。講演は、教授の有名な日常性の美学の概念を、現代生活が抱える問題および日常環境を美化するための様々な慣行にあてはめたものであった。斎藤教授は、不完全ゆえに人間的で生き生きとした美しさをもたらすわびの美の価値を訴えた。
チェイニ博士は美学的創造性の「未完成主義」に入り込んでいる無為で活力あるものの価値を訴えた。それは芸術家が「終了」「完成」のために作品に立ち戻ることができない、時間に制約されるスタイルである。氏は「自発的作曲」の例としての即興音楽(例:ジャズ)や、日本の墨絵・書道を例に挙げた。

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